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ここが知りたいRoHS 指令

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17.05.19

ユーラシア経済連合(EEU)RoHS法の動向

1.EEC(the Eurasian Economic Commission:ユーラシア経済委員会)のニュース

2016年10月18日にEEC決定No113で、EEU(the Eurasian Economic Union :ユーラシア経済連合)RoHS法(restricting the use of hazardous substances in electrical engineering and radio electronic products)を2018年3月1日から施行することを告示1)しました。
 EEUは、ベラルーシ、カザフスタン、ロシア、アルメニアとキルギスの5か国で構成されています。加盟候補国としてタジキスタンがあります。
 公用語は、ロシア語、ベラルーシ語、カザフ語、アルメニア語とキルギス語ですが、EEUのホームページでは、基本的事項は英語で表示されています。
 EEUは経済同盟で、その基本は関税同盟で、そのために技術規則(Technical Regulation)の運用がされます。技術規則は順次拡大されており、EEU RoHS法は技術規則“ТР ЕАЭС 037/2016”2)として制定されました。 EEUはEU(European Union)に類似した仕組みで、EEUの行政執行機関としてEEC3)があります。
 技術規則は、EECが告示します。告示名称は、“Decision No. 113 of the Council of the Eurasian Economic Commission dated October 18, 20164)”です。
 EEUの法令は“Legal Portal5)”で公開されています。EEU RoHS法の名称は、“On technical regulations of the Eurasian Economic Union “On restricting the use of hazardous substances in electrical engineering and radio electronic products”です。
 採択日(Document adoption date)は2016年10月16 日、告示日(Document publication date)は2016年12月23日、発効日(Date of its entry into force)は2017年1月22日です。

2.EEU RoHS法の基本要求事項

EEU RoHS法(電気・電子製品中の有害物質の使用を制限するユーラシア経済同盟の技術規則)は8章36条3附属書で構成されています。基本的事項を整理してご紹介します。

(1)目的

  • ユーラシア経済連合の域内で流通する電気電子機器に適用する。
  • この技術規則は、ユーラシア経済連合の域内を流通する電気電子機器の有害物質の使用制限するための要件を定め、域内の自由な移動を保証する。
  • 電気電子機器に関して、これらの製品の要件を定める連合の他の技術規則が採択された場合、そのような電気電子機器は、連合のすべての関税同盟の技術規則に適用する。

(2)対象製品
 対象品目は附属書Iに収載されています。

  • 家庭用電気機器
  • コンピュータと周辺機器
  • 電気通信機器
  • コピー機およびその他の電気事務用機器
  • 電動工具(手動および携帯用の電気機械)
  • 家具に組み込まれた設備を含む照明器具および光源
  • 電子楽器
  • ゲーム機および商用ゲーム機器
  • キャッシュレジスター、チケット印刷機
  • 交流または直流500Vを超えない定格電圧で使用するケーブル(光ファイバケーブルを除く)
  • 自動スイッチおよびサーキットブレーカ
  • 火災、セキュリティ警報器

(3)適用外機器
 附属書Iの対象で使用電圧が交流1,000V、直流1,500Vを超える機器

  • 電動玩具
  • ソーラパネル
  • 宇宙用機器及び関連機器
  • 輸送機器
  • 電池、蓄電池
  • 中古機器
  • 計測器
  • 医療機器

玩具は玩具安全基準(О безопасности игрушек)6)は別にあります。子供は14歳以下としています。

(4)特定有害物質
 特定有害物質と最大許容濃度が附属書IIに収載されています。EU RoHS(I)指令と同じ6物質で、均質物質あたりの最大許容濃度も同じです。

(5)用途の除外
 6物質についての用途の除外は附属書IIIに収載されています。除外項目は43項目で、項立てが異なるのですが、内容的にはEU RoHS指令と類似しています。
 項目は同じでも基準値が微妙に異なっています。
 例えば、No1の30W未満の蛍光管中の水銀は2.5mgとなっており、EU RoHS(II)指令の5mgより厳しくなっています。
 多くの日本企業が気にしているNo14「鋼」No15「アルミニウム」No16「銅」合金中の鉛の許容濃度は、EU RoHS(II)指令の「鋼 0.35%」「アルミニウム 0.4%」「銅 4%」と同じです(EU RoHS(II)指令のPack9での改定は未確認)。
 附属書IIIの最後のNo43は「LEDディスプレーの色変換素子 10mg/mm2までのカドミウム」となっていますが、EU RoHS(II)指令でPack10により除外がWTOに通知されている項目です。ただ、EU RoHS(II)指令は10μg/mm2ですから、記載ミスとも思えるものもあります。

3.適合宣言

EU RoHS(II)指令はCEマーキングで適合宣言を行いますが、EEU RoHS法も同様に第7章(電気電子機器の適合性の評価)で、手順を定めています。
第18条:電気電子機機器は、以下の順法宣言形式のスキームの1つによって順法確認することを条件とする。
 A)連続生産:スキーム1、3または6
 B)バッチ生産:スキーム2または4
   スキーム4は商品単位
第19条:電気電子機器の適合性を宣言する場合の申請者は以下である。
 A)スキーム1、3及び6-製造者(製造者によって認可された者)
 B)スキーム2及び4-製造者(製造者によって認可された者)または輸入者(販売者)
 スキームはEUのニューアプローチのモジュールのイメージで、スキームは申請者が選択します。
 スキームは関税同盟決定No621(2011年4月7日)7)で、告示されています。
 スキーム1:生産者による試験
 スキーム2:申請者によるバッチ試験(単品)
 スキーム3:認定試験機関(センター)での製品サンプルの試験
 スキーム4:認定試験機関(センター)でのバッチ試験(単品)
 スキーム5:型式試験
 スキーム6:認定試験機関(センター)での製品サンプルの試験及び生産評価(マネジメントシステム認証及びマネジメントシステム認証機関による検査管理)
 指定スキームで適合宣言をして、EACマーク8)を貼付します。

EACマーク

適合宣言はEEC決定293(2012年12月25日)9)に様式が定められています。
 第28条で適合宣言のための取組み要求があり、生産工程の管理や技術文書の構成が示されています。
 適合宣言は登録後5年間有効で、設計変更管理や記録の10年間保管などの義務もあります。
 また、EACマークは、適用されるすべての技術規則の要求に適合している場合のみ貼付できます。EACマークにより域内は自由に移動できます。
 技術規則としては、機械機器、低圧機器、高圧機器安全など66製品の基準10)があります。

EEU RoHS法は、EU RoHS(II)指令やCEマーキングと類似していますが、若干ながら差異があります。
 EAC認証に関する事項は部分的な説明ですので、第7章の条項の精査やEACの解説情報11)や審査機関のサービス12)を利用することをお勧めします。
 適合宣言では規格が指定され、規格はWeb13)で確認できますが、EEU RoHS法は確認できていません。
 EEUの最大貿易国はEUですから、GHS第2版による分類、表示14)などを行っており、今後は関税同盟の技術基準の調和に期待したいと思います。

(松浦 徹也)

1)http://www.eurasiancommission.org/en/nae/news/Pages/19-10-2016-1.aspx
2)http://eec.eaeunion.org/ru/act/texnreg/deptexreg/tr/Pages/Технические%20регламенты%20Таможенного%20союза.aspx
3)http://www.eurasiancommission.org/en/Pages/ses.aspx
4)https://docs.eaeunion.org/docs/en-us/01412363/cncd_23122016_113
5)https://docs.eaeunion.org/en-us/Pages/AllDocuments.aspx#npbdocumentbelongstaxId=%5B%7B%22id%22%3A%22959cc5d8-c313-4cd4-acd7-b6f120ce1a78%22%2C%22title%22%3A%22%22%7D%5D&sort=%22npbdocumentpublisheddate_descending%22&view=%22documentSearch.documentSearchResult%22&pagenumber=%224%22
6)http://eec.eaeunion.org/ru/act/texnreg/deptexreg/tr/Documents/TR%20TS%20Toys.pdf
7)http://www.eurasiancommission.org/ru/Lists/EECDocs/P_621.pdf
8)http://www.tsouz.ru/db/techregulation/techbars/Documents/PologenieEAC.pdf
9)http://docs.cntd.ru/document/902389542
10)http://www.eurasiancommission.org/ru/act/texnreg/deptexreg/tr/Documents/Ed%20perech%20new.pdf
11)https://www.jetro.go.jp/ext_images/jfile/report/07001845/07001845.pdf
12)http://krastest.ru/services/promotion_of_conformity/schemes_tr_ts.php
13)http://www.eurasiancommission.org/ru/act/texnreg/deptexreg/tr/Pages/TRVsily.aspx
14)http://docs.cntd.ru/document/1200080690

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

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