ここが知りたいREACH規則

ここが知りたいREACH規則

EUの化学物質関連規則を統合するREACH規則について紹介

Q
2018年11月2日更新
Q.527 EUに子ども向け文具を輸出するため、CEマーキング(玩具指令)の準備をしています。玩具のCEマーク取得のために安全性に関する必要な資料などについて教えてください。

玩具指令(2009/98/EC)は、NLF(New Legislative Framework)の下でニューアプローチ指令が適用されます。EU市場への上市に際し、製品にCEマーキング貼付が要求されています。ニューアプローチ指令では、法的要求事項の調和は製品に対する必須要求事項に限定され、整合規格に適合する製品は必須要求事項を満たしていると見做されます。

ご質問の玩具のCEマーキング取得のために安全性に関する必要書類についても上記の流れに従うことが求められており、玩具指令(2009/98/EC)の規定が以下のとおりに規定されています。

製造者の義務(第4条)

  • (1)製造者は玩具を必須安全要求事項(第10条および附属書II)に従って、設計・製造をしなければなりません。
  • (2)第21条に従って、要求される技術文書を作成し、第19条に従って適用可能な適合評価措置を実行しなければなりません。
  • (3)当該措置により、適用可能な要求を用いて玩具のコンプライアンスが実証される場合、製造者は第15条に言及されているEC適合宣言を作成し、第17条(1)に規定されているCEマーキングを玩具に貼付しなければなりません。

製造業者の義務に規定される、必須安全要求事項、技術文書、EC適合宣言とは主に以下のような内容です1),2)

必須安全要求事項(第10条、附属書II)

(1)第10条(一般的安全要求事項)の要求事項
 玩具指令は、消費者による使用を目的としたすべての製品で、安全であることを保障することが求められています。玩具指令は、一般製品安全指令(GPSD 2001/95/EC)の下位規格に位置するため、一般製品安全指令の適用も受けます。具体的には、製品のリスクが一目瞭然ではなく、そのリスクに対し十分な警告が必要な場合、消費者の使用期間中に発生し得るリスクを評価し、そのリスクに対し予防措置をとることができるように、関連情報を消費者に提供する必要があります。

(2)附属書II(特別安全要求事項)の要求事項
 「物理的および機械的特性」「可燃性」「化学的特性」「電気的特性」「衛生」「放射能」の6パートにて要求されており、安全性については「物理的および機械的特性」の整合規格EN71-1(機械的および物理的性質)、「化学的特性」の整合規格EN-71-3(特定元素の移行)などが適用されます。これらの規格に適合することを保証することが求められます。

技術文書(第21条)
 第4条(2)に言及される技術文書は、玩具が第10条および附属書IIに規定される要求への適合を確実にするため、製造者が使用するあらゆる適切なデータや詳細な手段、附属書IVにリストされている文書を含む必要があります。技術文書の参考資料として、技術文書のガイダンス3)を参照ください

附属書IVに記載されている技術文書は以下です。

  • (a)玩具に使用されている設計、製造の詳細記述およびサブライヤーから入手している化学品のSDS
  • (b)第18条に従って実施された技術評価
  • (c)実施された適合性評価手順の記述
  • (d)EC適合宣言書のコピー
  • (e)製造、貯蔵場所の所在地
  • (f)関連する場合、製造者が第三者認証機関(notified body)に提出した文書のコピー
  • (g)もし、製造者が第19条(2)で言及されている内部生産管理を実施していれば、製造者が整合規格に基づき製品の適合性を確実にするテスト報告書および手段の記述
  • (h)ECタイプ検査証明書のコピー

EC適合宣言(第15条)
 EC適合宣言は、必須安全要求事項(第10条、附属書II)が満たされたことの実証を明記し、附属書IIIに特定される要素とDecision No768/2008/ECの附属書IIに規定されるモジュールを含め、継続的に更新される必要があります。EC適合宣言を作成することで、製造者は玩具のコンプライアンスに対する責任を果たすことになります。

1)玩具の規制(2009/48/EC)
2)Placing toy on the EU market
3)玩具指令に関する「技術文書」

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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