ビジネスQ&A

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経営者のよくあるお悩み一問一答

Q
経営ビジョン・相談2017.12. 6
Q1274. KPIマネジメントを導入するにはどうすればよいですか?

 生産財の販売会社です。毎年経営計画を策定し、全社計画に基づき、各人の目標を設定していますが、計画を達成することがなかなかできず未達となることが多いです。KPIマネジメントという手法が有効と聞きましたので、KPIマネジメントの内容と導入のポイントをお教え願います。

A.

 経営計画において計画と実績がかい離する要因の一つに、結果で出てから評価していることがあります。先行管理指標であるKPIと結果管理指標であるKGIとを適切に設定し、実績とのかい離とその原因を把握して早期に改善することが有効であるといわれています。

【KPIとは?】

 KPI(Key Performance Indicator)は、重要業績評価指標または重要先行指標のことで、戦略目標の達成のためのプロセスの実行度合い(パフォーマンス)を目標達成のプロセスにおいて定量的に示す指標です。KPIを設定することにより、結果だけでなく先行指標の評価が可能となります。

【KGIとは?】

 一方、KGI(Key Goal Indicator)は戦略目標の達成度合い(ゴール)を定量的に示す指標であり、重要目標達成指標または重要結果指標と呼ばれます。KGIは誰でも公平に判断できるよう時期と具体的な数値を設定し、明確な判断基準としておくことが基本となります。

【KPIとKGIの関係】

 KPIは「過程」を見る指標であるのに対し、KGIは「結果」を見る指標です。KPIの結果としてKGIが表されるものであり、KGIの達成率が悪い時には、KPIに原因があり、業務を改善したり、担当者の意欲を刺激し能力を上げたりすることなどにより目標に近づけます。
 KGIを見据えながらKPIを管理することにより、結果が出る前に早期に問題を認識することができ、早期に改善が可能となります。またKPIとKGIの関係を明確にすることにより、先行指標と結果との整合性を確認し、KPIの妥当性も評価できます。 なお、KPIの定義は多様、多義的であり、KGIを用いずに、KPIを「プロセスKPI」と「成果KPI」に分け運用しているものもありますので注意が必要です。

【KGI・KPI設定方法】

 まず全体の目標をKGIとともに設定します。次にそれを実現するためのKSFを検討します。納得できるKSFが決まったら、それを見える化するための「具体的数値」としてKPIを設定します。KSF(Key Success Factor)は、目標を達成する上で最も大事な要因であり、環境分析を通じて突き詰めていきます。KGIとKPIを設定する際に、KSFが明確になると、KPIが設定しやすくなります。以下にKGI,KSF,KPIの設定例を示します。
 CSF(Critical Success Factor)という言葉が使われている場合がありますが、KSFと同義です。

表1  KGI,KSF,KPIの設定例

【KPIの問題点】

 KPIはツールとして優れていますが、やはり道具でしかありませんので、以下の問題が生じることがあります。
● KPI/KGIを設定し運用するのにマンパワーとコストがかかる。
● 短期的視点に陥ってしまい、経営目標を見失う。
● KPI/KGIの設定数が多すぎ、情報に埋もれてしまい焦点が絞れなくなる。
● KPIとKGIの整合性が取れない。
● 数値で管理することには限界があることを忘れ固執してしまう。
● 高すぎる数値を設定してしまう。

【KPIマネジメントを実行する上でのポイント】

 KPIの問題点に注意しながらKPI/KGIを上手に管理します。
● 週次・月次など一定期間に実績数値を測定して、メンバーに公表する。
● 一定期間ごとにKPIの設定自体を見直す。特に当初の設定自体が間違っていた場合に
  は勇気を持って見直す。
● メンバーについて理解度、関心、モチベーションに温度差がないかその都度確認す
  る。
● 担当者に責任を与え、成果に対する評価をしっかり行う。
● KGIで成果を測定し、KPIで行動を測定して、そこからこれからを予測する。過去の
  行動だけを測定するのではなく、行動から未来の成果を予測する。

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