ビジネスQ&A

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経営者のよくあるお悩み一問一答

Q
事業承継・再生・廃業2017.03.09
Q1143. 息子への事業承継において課題になりそうなことを教えてください。

 眼鏡店を営む60歳の経営者です。自社とは別の業界で働いていた息子が、事業の承継を真剣に考えてくれると言ってくれました。今後、息子への事業承継を行う際に、どのような課題が発生すると考えられますか。

A.

 後継者へ事業承継を行う場合、「後継者の資質・能力の向上」、「税金の負担軽減」、「株式等の分配」、「既存の役員・従業員の士気低下の防止」、「後継者以外の親族間の争いの防止」等の課題があります。

【親族への事業承継の課題】

 『2013年版 中小企業白書』によれば、親族への事業承継には、以下のような課題があることがわかります。

※『2013年版 中小企業白書』「第2-3-12図 規模別の親族に事業を引き継ぐ際の問題」をもとに筆者改変

 経営者としての資質・能力の不足には、「財務・会計の知識」、「自社・業界への精通」、「次期経営者としての自覚」、「リーダーシップ」、「営業力」、「決断力」、「技術力」等が挙げられます。また上記以外に、「株式・財産の分配」が事業承継時の課題となることもあります。

【事業承継の課題に対する解決策】

 上記のそれぞれの課題に対し、以下のような解決策があります。

1.経営者としての資質・能力の向上

  • 経営者と後継者が一緒に事業承継計画を作成し、自社の強み・弱み・経営課題の共有や経営能力の育成
  • 社内での後継者教育の手法として、ジョブローテーションの実施や、現在の経営者の持つ責任・権限の移譲
  • 社外での後継者教育の手法として、経営手法のセミナーへの参加、知り合いの同業他社への一定期間の就職

2.相続税、贈与税の負担

  • 「中小企業における経営承継の円滑化に関する法律(以下、経営承継円滑化法)」による、非上場株式等に係る相続税・贈与税の特例等の活用

3.既存の役員・従業員の士気低下の防止

  • 早期の後継者の明確化
  • 後継者自身が自社で活躍
  • 後継者を支える組織体制を構築
  • 後継者への段階的な権限委譲
  • 後継者と関係者の綿密なコミュニケーション体制の整備

4.後継者以外の親族間の争いの防止

  • 遺言の活用
  • 後継者への生前贈与
  • 経営承継円滑化法の遺留分に関する民法の特例の活用

5.株式・財産の分配

  • 自社株式の買い取りや、譲渡制限株等との交換等の会社法の活用
  • 経営承継円滑化法による、信用保険の拡大等の中小企業信用保険法の特例、代表者個人に対する融資等の日本政策金融公庫法等の特例等の活用

6.その他

  • 都道府県に設置された事業引継ぎ支援センターでの事業承継に関する相談

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